新校舎改築工事の記録

この記録の意義について

おそらくこの記録は,これといって誰も得しないのでただ疲れるだけみたいな記録のひとつ。特に工事を批評する意図はない。末席から工事の様子をみていく。

新キャンパス計画について

松戸歯学部は2021年で創設50周年(1971年創設)を迎えた。現在の建物は創設と同時に建設されたもので2021年で築50年になった。 これに先立ち,「創設50周年事業」の記念事業として老朽化した教育実習棟・管理研究棟・校舎棟を改築する松戸歯学部の新キャンパス計画,正式名称「日本大学松戸歯学部新校舎新築工事(創設50周年事業)」が始まった。 今回の工事では中庭駐車場用地に新校舎を建築,正面の管理研究棟を解体する流れだ。校舎棟の一部と体育館棟は改築や解体などは行われず,今回の事業には含まれていない。

日本大学松戸歯学部新築工事 工事計画のご案内 - より引用

■工事名 日本大学松戸歯学部新校舎新築工事(50周年記念事業)
■工事場所 千葉県松戸市栄町西2-870-1
■工事内容 新校舎・守衛所の新築、病院棟改修、教育棟・管理研究棟の解体
■工事期間 令和4年4月15日〜令和6年3月31日(新築工事)令和6年4月1日〜令和8年3月31日(解体工事等)

現在の校舎と配置について

現在,学部が建っている場所は建設以前は農地であり,1967年12月から69,550平方メートルの用地購入・登記が進められた。 1970年3月に宅地転用の許可取得,同年8月に着工し,1971年4月22日に竣工という1年足らずの驚異の建設スピードで建設された。なお,体育館棟は1973年1月22日の竣工である。 それぞれ建物の構造は管理棟RC造地上7階建17,595平方メートル,校舎棟RC造地下1階・地上4階建12,394平方メートルである。建設当時は校舎棟は茶色の外壁だったが2002年に外壁の補修工事が行われ,現在の白調になった。 その後,2004年6月に新病院棟(S造地下1階・地上5階建9,716平方メートル)が着工し2006年3月31日に竣工した。 学内の導線の建設当時からの変化は,新病院棟建設により,駐車場敷地が移動したことと,2009年4月10日に開店したミニストップによってロータリーの一部が切り離しされたまでにとどまり,さほど大きな変化は見られないようだ。

  • 建設当時のレイアウト
    △建設当時のレイアウト
  • 現在のレイアウト
    △現在のレイアウト

着工前の動き

事業計画公開板

事業計画公開板は2021年3月18日に設置され校舎周辺2箇所に設置された。公開板は設置当初の内容から変更箇所が発生した度に重ね貼りで修正が加えられている。事業面積の10,400平方メートルから9,911平方メートルに変更,計画戸数の2棟(新校舎棟・守衛所)が5棟(新校舎棟,守衛所,バス停庇1・2,北側渡り廊下)へ変更などそれぞれ修正されている。 また,事業計画公開板には着工時期は2月1日頃,施工者未定との記載があるが,2022/3/7日付の日刊建設通信新聞社の記事によると実際に施工者が決定したのは3月初頭である。施工者の選定に時間を要したためか,2ヶ月ほど遅れた4月15日の着工となっている。

  • 事業計画公開板(4月中旬)
    △事業計画公開板(4月中旬)

建築はフジタに決定/電気はユアテック、機械が三建/日大の松戸歯学部新校舎棟 2022/3/7 - 日刊建設通信新聞社

 日本大学は、千葉県松戸市の松戸歯学部に計画する新校舎建設工事で、建築の施工者をフジタ、電気設備をユアテック、機械設備を三建設備工業に決めた。いずれも2月に指名競争入札した。今後、新校舎棟を建設し、完成後に既存校舎の一部解体や外構工事などを実施する予定だ。2026年3月の全工事完了を目指す。  新校舎棟は、21年5月に迎えた松戸歯学部創設50周年の記念事業として建設する。S造4階建ての新校舎棟とS一部RC造平屋建ての守衛所を設ける計画で、規模は延べ1万8000?程度となる。建築面積は5600?程度。  設計は安井建築設計事務所が担当した。  建設地は同市栄町西2−870−1の一部ほかの敷地1万0400?。


ゴルフ場の解体

校舎北側にあったゴルフ場が解体され更地となった。防球の柱が建立していたが,3月中に解体工事か行われた。駐車場スペース拡張に伴う解体であると推察される。


駐車場整備

今回の工事は先述の通り中庭の駐車場用地に建物を建設するため,現在の患者用駐車場を閉鎖の上,関係者用駐車場に患者用駐車場概説されることになる。患者用駐車場が移設完了後はタイムズ24株式会社が管理運営する有料駐車場になる。 今回の新築工事に付随した形で関係者用駐車場を患者用駐車場に対応するために,2022年4月1日から30日の日程で,場内のレイアウト変更及びラインを修正する作業が行われた。 場内にはゼブラゾーンが整備されたほか,学生職員用の駐輪場との境界付近にソフトコーンが設置された。新たに車椅子利用者向けの駐車間隔が広い車いす専用駐車スペースが設けられた。不要となった線は黒塗料で上塗りされた格好となった。精算機設置は4月21日から行われた。 敷地内の駐車場と同様に,正面道路挟んで向かいの駐車場も有料駐車場となり,2022年5月1日よりタイムズ管理の駐車場として運用開始となった。 学生の駐輪場も導線が指定され「北東門」から入校する様にアナウンスがあった。

  • 駐車場境界付近
    △駐車場境界付近
  • 今回整備された車椅子駐車場
    △今回整備された車椅子駐車場

目印の出現

3月上旬頃に,中庭の植栽とベンチにピンクと黄色のスズランテープが巻き付けられた。 また,構内の道路や一部外壁には黄色のスプレーで墨出しされた。この黄色線の箇所までが工事区域となる。

  • △処遇はいかに
    △処遇はいかに
  • 黄色で墨出しされた
    △黄色で墨出しされた

着工後の動き

着工(2022年4月)

4月15日より,本格的に工事始まった。最初の工事は大学に面する道路から敷地内の運動場に作業用車両が直接入れるよう,工事用の作業用通路の開口部整備であった。道路前の防護柵の撤去と側壁の取り壊しが行われた。 今後,グランドの一部は工事用資材置場と現場監督事務所,重機などが留置される仮のスペースになるようだ。 補足であるが敷地前に設置されている歩道部は大学の敷地内であり,もちろん所有権も大学にある。

  • 建設当時のレイアウト
    △通路設置前
  • 現在のレイアウト
    △通路設置工事

整地(2022年5月〜6月下旬)

5月になると,駐車場の移行も終了し完全に中庭の駐輪場も完全に封鎖された。 校庭には工事外壁板がいち早く設置された。5月10日より中庭の植栽の撤去が始まった。花をつけたままの植木が重機によって伐採されていく様子はつい目を覆いたくなる。着工前にピンク色のスズランテープが巻き付けられた樹木が撤去されている様子である。黄色のスズランテープで巻き付けられた樹木は剪定の上、敷地建設の南東に移植された。5月下旬頃までには工事外壁板が取り囲むように設置された。 また、アスファルトの舗装も剥がされ、構造物も全て撤去され、土肌が見える状態になった。

  • 植栽の撤去
    △植栽の撤去

起工・測量(2022年6月下旬)

6月23日に起工式が行われた。前日には仮設テントが準備され、空調設備や仮設電源がされていた。起工式の詳細は公にはなっていない。測量も行われ、墨出しもこの頃には完了していた。6月29日から基礎工事が始まった。


基礎工事(2022年7月上旬〜)

7月上旬ごろより基礎工事が始まる

  • 杭打ち
    △植栽の撤去

随時加筆中